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「一度飲んだら、病み付きになりますよ。」
あ、まずい…ちょっと大袈裟に言い過ぎたか??
でも、なんとしてでも
この一杯だけは、彼女に飲んで欲しかったんだ。
…お願いします!神様…
オーバーだと思われるかも知れないけど
僕は、本当にそんな祈る気持ちだった。
彼女は、カップをしばらくじっと見つめ…
疑わしげに、口を開いた。
「…ほんと?苦くない?大丈夫?」
「うん、絶対大丈夫。」
僕の返事に、やっと納得したのか、彼女は僕からカップを受け取った。
「鼻は、つままないでね。風味ごと味わって。」
彼女が、鼻をつまもうとした瞬間を、僕は素早く察してそう言うと
彼女は観念したように、いっきにジュースを口に流し込んだ。
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