手首の傷痕

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仲間内で、1番先にジュースを飲み終えた…クミと呼ばれている女の子が 僕の手首に着けているミサンガを、指差した。 「アクセサリーとか、しないタイプだと思ってたのに、意外ですねー。」 クミがそう言うと、他のコ達もざわざわと騒ぎ始めた。 「何か願掛けしてるの?」 アケミに聞かれ、僕は返答に詰まった。 ミサンガは、本来願掛けするモノだと、菜月から教えてもらっていた。 しかし…今の僕は 願いたくても、決して叶うことのない願い事しか 思い浮かばなかった…。   
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