●約束

7/14
前へ
/247ページ
次へ
給食を食べ終わった後、私は一枚の絵を持って夏輝の所に行った。 「夏輝くん、さっきはありがとう。ごめんね。」 「ううん。美波ちゃんは悪くないんだよ。」 叱られていた時の横顔が嘘みたいな、明るい笑顔を向けてくれた。 幼心に私は夏輝を好きだと思った。 これが私の初恋。 「僕も花火好き。」 「今年の夏祭り、夏輝くんの家と美波の家で行けるといいね。」 「うん。」 帰りの時間まで、二人でお絵かき帳に花火を沢山描いた。 大きな丸の花火だけじゃなく、ハートや星、食べ物の花火を沢山描いた。  
/247ページ

最初のコメントを投稿しよう!

95人が本棚に入れています
本棚に追加