14人が本棚に入れています
本棚に追加
/44ページ
村上「それじゃぁ早速、お前にはこの店頭でおはぎを売ってもらう。俺が客に扮してやって来るから、自分の力だけで売ってみろ。」
池田「あぁ、そっか。これ研修だったな。」
村上「いくぞ!」
池田「あ、あの、すいません。今おはぎ売ってるんですけど」
村上「おはぎ!?あぁ今朝食ったんだよなぁ」
池田「あぁ、あ、でも結構おいしいと思うんで、よかったら買ってみてください」
村上「お前なんだそれ。それでお客様が買うとでも思ってんのか?」
池田「すいません」
村上「買わねぇだろ!お前に一つ聞いておく!人間にとっておはぎって何だ」
池田「・・・・・逆に難しいなぁwwwお菓子…じゃないんですか?」
村上「お菓子?」
池田「あ、はい…」
村上「甘いな!…お前甘いよ、甘すぎるよ…お前はおはぎより甘いよ!!」
池田「何をそんなに張り切って言ってるんですか」
村上「いいか、おはぎっていうのは、…麻薬なんだよ」
池田「…はぁ!?」
村上「そのおいしさ故に、下手をすれば食べたやつをダメにしちまう。しかしだからこそ人は、おはぎを求め、そして彷徨う」
池田「彷徨う…!?」
村上「さまよお」
池田「…おはぎ食いすぎて頭おかしくなったんじゃないの?」
村上「いいか、おはぎっていうのはなぁ、あんこともち米のラブストーリーなんだ」
池田「ラブストーリー?」
村上「この切なくもおいしいラブストーリーに客を引き込むんだ!」
池田「はぁ…」
村上「そうだ、できる!お前ならできるはずだ。お前はそういう十字架を背負って生まれてきたんだからなぁ!」
池田「完全にイっちゃってんな!」
村上「よーし、じゃぁその際に使用するテクニックを教えてやろう」
池田「おぉ!そのテクニックとやらを是非教えてくださいな!!!」
最初のコメントを投稿しよう!