7人が本棚に入れています
本棚に追加
翌日、武石は再びいつも通りの日常を過ごす。
決まった時間に起き、決まった時間で朝食、準備などを終え、決まった時間に家を出る。
そして彼が校門をくぐり下駄箱に向かっている時、何処からか声がした。
「やぁおはよう武石君」
すぐに周りを見るが、人が多過ぎて全くわからない。
不信感を抱えたまま武石は教室に入り、いつもと変わりなく過ごした。
はずだった。
いつも関わっているグループの態度が明らかにおかしかった。
あまり会話をしたくないような、少し離れて欲しいような、そんな態度だった。
相手も無視はしてくれなかったが、会話はすぐに打ち切られる。
だから武石は迷惑はかけないようにグループから離れ、河原の元に行った。
河原ならおかしな態度はとらないと期待しつつ。
「なー河原…皆の様子がおかしいんだが…何故かな?」
河原はいつも変わらない対応をしてくれたが、同時に恐怖に襲われた。
「あら…知らないの?『日常壊し』の次のターゲット、アンタだよ?」
武石の頭の中が空白になった。
よりによってターゲットになるとは思ってもいなかった。
最初のコメントを投稿しよう!