一章【日常】

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「いやいや…嘘っしょ?」 焦り。 日常壊しに狙われたという事は、この学校でどんな事よりも恐ろしいだろう。 遅からず早からず確実に『日常』は壊される。 「まーでも決まっちまったし仕方ない……んじゃないか?」 「そんな…何故…何故俺が……狙われなきゃ…!?」 武石は狙われるような理由は無いと思っていた。 うつろうつろと自分に席に戻る武石。 (待てよ?どうせ学校にいる間だけに決まっているはず…なら学校終わるまで教室に留まって、終わったら速攻で帰れば…) という事で、武石はずーっと教室に篭った。 教室から出るというレベルではなく。 自分の机から一切離れなかった。 そんな様子を見兼ねて学級委員の『御神 翔』が話しかけた。 「大丈夫かい?ただならぬ様子だけど…」 御神の前髪はストレートパーマがかけられており、シャキッと真っすぐになって、鼻の辺りまで伸びている、目の部分にはかかっていない。 「御神さん…大丈夫ですよ…あと二時間で帰れる…」 「あー『日常壊し』ですね、あの組織、家の方にも行くみたいですね」 その言葉を聞いて武石は凍りつく。 「エッ………?何故だぁぁぁぁぁ!!」 雄叫びをあげた後、武石は机に頭を伏せた。
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