一章【日常】

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と、まぁこれらが武石が友人から集めた情報だが、不思議な事に全ての生徒がそれを知っている。 恐らく認められた組織なんだろう。 武石は今日も始まった朝のホームルーム中にそんな事を思っていた。 「オーイ…朝なんだしそんなボサッとしてんじゃねーぞー」 そんな事を言ったのは武石の隣の席の親友格となるのか、『河原 仁』だった。 「いやーさ『日常壊し』の事なんだがよ…」 「狙われたいやだよな…確実に壊されるらしいし」 …………。 そんな話をしているとホームルームは終わった。 二人が一時間目の授業の準備をしている時だった。 教室のどこかで興味深い話が聞こえてきた。 なんでも『日常壊し』を目撃したんだとか。 二人はすぐに話の輪の中へと入っていった。 たまたま『日常壊し』の実行中を目撃したんだとか。 「そんときは一人でさ、右半分が黒、左半分が白のネックウォーマーで顔の鼻から下を隠し、似たようなバンダナで額を隠していたんだよ…んで黒の革手袋をしていた、目つきがものすごいんだよ…」 その日中に『日常壊し』を目撃したと情報は全校生徒にひろまった。
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