一章【日常】

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普通の日常を過ごす事が武石の日常であるが故に、一日がつまらないものではない。 恐らく、皆と笑って学んで、楽しむような日常が好きなのだろう。 だからこそ彼には、この日常が壊される事はとてつもないダメージになるだろう。 誰だってそうだが、大事なもの、大切なものを奪われる事は辛い。 それが周りからはどんなに小さなものであっても。 大事にするという事は、常に失うリスクも秘めている。 今日の一日も何事もなく日常を過ごした武石は友達と共に下校した。 この時点で武石は忘れていた。 今日という日に学校中に広まった噂を。
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