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少女
クエストボードを眺めていると、今貼られている依頼書の下に目立たなく貼られている依頼書があった。
(随分忘れられてたんだな………) ウルスはその忘れられていた依頼書を取りカウンターへと持って行った。
「あら!おはよう。ウルスくん!今日は早いのね!」
メイド服を来たカウンターの女性、ディアナが明るく迎えてくれた。
「今日はレイドくんは一緒じゃないのね。」
静かな集会場の中を見渡しディアナが言った。
「はい。朝早いので誘うのを止めました。あいつ寝起き悪いから……」 そう言ってディアナに契約金を払うとウルスは狩り場へと向かった。
ウルスの後ろ姿を見てディアナが優しく呟いた。
「たくましくなったわね……あの子。」
ウルスを乗せた船が《密林》へと到着した。
支給品を取り出して、ウルスは密林へと走った。
密林と言ってもジャングルの様な場所が続いているわけではなく、海とつながっていて海岸エリアもある。 「今回の目標は大怪鳥2頭の討伐だった。
「報酬が少な過ぎるだろ………」
ウルスはため息をついた。無理もない。ウルスが受けたこのクエストは報酬金が、わずか1000ゼニーだったのだ。
イャンクックを討伐するのは容易いが、それが2頭で もしも2頭同時に襲って来た場合を考えると割に合わない。
「どうりで誰も受けないわけだ。よくずっと貼られてたよな~。」
その時、独り言を言いながら茂みを歩いていたウルスの足が止まった。「ランポスだ!」木の陰に青い肌と赤いトサカが見て取れた。 「数は……1、2、3匹か。」
ウルスは背中に背負ったバスターブレイドの柄を握ると《ブルファンゴ》の如くランポス達めがけて走り出した。
「うおりゃぁぁぁッ!!」
さすがにランポス達もウルスにきずくと雄叫びを上げた。だが、ウルスのほうが早かった。助走を付けて背中から大剣をランポスめがけて振り下ろした。
「グギャァ!!」 一匹、また一匹とランポスが血を吹き出して飛ばされる。
「お前が最後だぁ!!」
グチャン!
鈍い音を立ててランポスが潰れた。 「さて、早いとこクックを狩らないとな!」
その時、側の林が大きく揺れた。 「なんだ!?」
ウルスは林を睨んだ。………が。
「ン!?」
林から出て来たのは15~6歳くらいの少女だった。
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