その名は“SHADOW”

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その名は“SHADOW”

ガルルガから無事逃げ帰って来たウルスとヒオは恐怖で密林での記憶がなかった。 「一体どうなってるんですか!?」ウルスがカウンターの女性、ディアナを怒鳴り付けた。 「ごめんなさいね~。まさかそんなことになるとは思ってもいなかったし……」 苦笑いをしながらディアナが言った。 「たまにいるのよね。よく出来た偽物の依頼書を貼る連中が。私達もちゃんと依頼書の一つ一つを確認はしてるつもりなんだけど……」 確かに一番悪いのはディアナではなく、偽物の依頼書を貼ろうと企む連中だ。 「一体誰がそんなふざけたことを………」 ディアナが言った。「おそらく“SHADOW”の仕業ね!」「しゃどう?」 ハンターとなり、数年経つがその名を聞くのは初めてだった。 「誰だよそんな事する奴は!?許せねぇ!ブっ飛ばしてやる!!」するとディアナがため息をついて言った。 「正確には“奴等”ね。誰だかわかれば苦労はしないわね……」 すると横からレイドが口を出した。 「いいんじゃね~の?お前はそいつらのおかげでこんなに可愛い娘をお持ち帰り出来たんだからよ!」 「レイド……ヒオは訳ありなの!!さっき教えたろ!?」 茶化すレイドにウルスが半分赤面で言った。 「はいはい!二人とも!ケンカはそのくらいにして!ヒオちゃんの面倒は私が見るから二人は頑張ってお仕事をして下さい。」 そう言うとディアナはヒオを連れて仕事に戻った。 「なぁ、シャドウって連中は何者なんだ?」 アプトノスの肉厚ステーキを噛みちぎりながらウルスがレイドに言った。 「オレも詳しくは知らないけど、なんでも “無駄狩り”をしてるって噂だぜ?」 「無駄狩り?それってつまり、ただの殺戮だよな?」ウルスが食べるのを止めてレイドに言った。 「そう言うことになるな!殺戮を楽しむ為なら手段を選ばない連中らしいぜ!ギルドでも奴等を追ってるようだけど、いまだに詳細は掴めないらしい。」 そう言うとレイドもステーキにかぶりついた。 「シャドウ……覚えといて損はないな……」
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