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片目の強者
「なんだって!?イャンガルルガが?!」
賑やかな酒場にウルスの大声が響き渡りハンター達が驚いた顔で一斉にウルスを見た。
「ウルス…声がデカいぞ…」
レイドが“ハァー”とため息をついた。
「ヒオの両親の命を奪った奴かもしれない……」
ウルスは拳を強く握った。
「ヒオ殿はイャンガルルガに両親を奪われたでござるか!?」
テツが驚いてヒオを見た。
「そうか!テツさんにはまだ話してなかったですね…」
ウルスはヒオと初めて出会った日のことをテツに話した。
「なるほど。そんなことが……」
テツの表情が悲しみに染まった。
そしてしばらく下を向いていたが、いきなり“スッ”っと顔を上げるとウルスとレイドに言った。
「参ろう!仕事でござる!!」
ウルスとレイドが頷く。
「まさか黒いトリを?!危険です!!」ヒオがオドオドしながらウルス達を引き止めた。
「大丈夫だよ!今度は仲間も一緒だし、“鳥竜”の相手はもう慣れたさ!」
そう言うとウルスはヒオの頭を軽くなでた。
「もうヒオを怯えさせはしない!!」
「決まりね!気をつけていってらっしゃい♪」
ヒオとディアナを背にウルス達は狩場へと向かった。
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