25人が本棚に入れています
本棚に追加
「………」
火原は席を立つと、眠っている月森の隣へと座った。
…やっぱ、綺麗だよな…。
柚木や志水くんもそうだけど、こういうのを"美少年"とか"美青年"って言うのかな。
今度はもっと間近で月森を見つめた。
…唇の形も整ってて、柔らかそう…。
なんとなくそんな風に思っていた火原。
あ……やっぱり柔らかいや…。
………………………。
…………………。
…………え…?
「…………っ!」
しばらく呆然としていた火原は、その場で飛び退いた。
お、俺、今…月森くんに…
火原は自らの唇を指先で押さえた。
キ、キ、キス…した…!?
なんで…!?
一体、俺は何をして…っ
火原はその場で頭を抱えて悶絶した。
「………火原先輩」
「つっ、つつつ月森くん…!?起きて…!?」
「…触れられれば、気付きますよ。俺はそこまで鈍感ではないですし」
「そ、そ、そうだよねっ、あはは…」
火原は引きつった笑顔を浮かべた。
最初のコメントを投稿しよう!