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うわあ……か、可愛い…。
何とも言えない甘酸っぱい気持ちが火原の胸を満たす。
ドキドキする…。
もう一度……。
触れたいな…。
火原は無意識に月森へと身を寄せる。
「ひ、火原先輩…?」
「あの…さ。もう一回、しちゃダメかな…?」
「は……?」
「だから…その……キス、を…」
その言葉に月森はさらに頬を赤く染めた。
…こんな月森くん、初めて見るや…。
可愛いなあ……。
火原は目を細めると、ゆっくりと月森に顔を寄せる。
「ちょ…、火原先輩…っ」
月森の手が火原の口元を覆って動きを制止させた。
「ここ、図書室ですよ…っ?こんな所で…」
月森の意外な言葉に火原は舞い上がった。
「キ、キスの方は嫌じゃないんだ…?」
「それは……」
「大丈夫…ここ、一番奥の席だし、放課後でほとんど誰もいないからさ…」
「火原先輩…ん…っ」
流されるまま、月森は火原の唇を受け止めたのだった――…。
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