序章~予言。

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 街一つ一つ水に囲まれ、壊れかけの木製の橋が各街に掛けられている。  若々しい緑と水に囲まれた城。  その城の地下。  一人の男が一つの分厚い本を持ち、玉座のすぐ近くの壁を軽く叩いた。  現われたのは地下へと降りる螺旋階段(らせんかいだん)が現われた。  多数の蝋燭が照らす螺旋階段を降りた真正面の壁に外国にある煉瓦で作られた暖炉のようなものがある。  その暖炉の横に明かりがささないと判らないほどの小さな隙間がある。  その隙間のある煉瓦(れんが)を軽く押すと小さな隠し部屋が現われた。  隠し部屋の中央に更に小さな隠し扉がある。  隠し扉を開けると梯子があり、更に下に降りる。  地下の更に下の隠し扉のしたにある部屋。  その部屋に黒い長いフード付きのマントのような物を羽織った人影あった。  数は数十名位だろうか。
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