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 私は醜かった。体はそう痩せてる方ではなかったし、背だって周りの子と比べてとても小さい。  昔は色白で子鹿のようだったのに、今は日に焼けて薄汚れている。  どこでぶつけたか判らない痣が、傷が、体中に星のように散りばめられている。  私は醜かった。  私達は常に一緒だった。  記憶の中では、常に寄り添って過ごしていた。  けして仲が良かった訳ではないが、特別悪いわけでもない。  ただそこにあるだけ。しかしそれはひどく心地よかった。  私達は常に痣の数を数えて過ごした。それをすると暇を潰せるからだ。  私達は常に傷の数を数えて過ごした。それをするといつも以上に惨めな気持ちになった。  私は、私達はこの醜い体が大嫌いだった。 だからわたしは、  
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