返り討ち(笑)

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「…………」  遼の下駄箱から一通の手紙が出て来た。ぼんやりと遼が眺めていると、横から雷が覗き込みそれを見つけた。 「なんだそれ?」 「差出人は書かれていないな」  『時守遼様』とだけ書かれたそれを光に透かすように遼は調べた。 「ラブレターか?」 「明らかに違うな」  遼は封を開けて慎重に逆さまにすると、中からは剃刀の刃と手紙が一枚入っていた。 「恋文にこんな物が入って来た記憶がない」 「恋文って…まあ、なんて書いてあるんだ?」  教室に向かいながら手紙を読む遼の顔には、読み進むほどに険しいシワが増えていった。そして、全文読み終えた遼は黒いオーラを纏っていた。 「雷、今日の放課後暴れるぞ」 「本気で、人数は?」 「呼ばれているのは俺だけのようだが、多分三ダース以上は来るだろう」 「俺達はいつも通りに遼の後をつけていけばいいんだね」 「今日は生徒会の仕事は抜きになるだろうしな」 「それは勘?それとも予想?」 「似たようなモノだな。まあ、たとえ入ったとしても説明すれば『違う』仕事が言われるだろうからな」 「それの『排除』?」 「さあ、なんだろうな」  教室にたどり着いた二人は席についた。  ちなみに、今の時間は昼休みだったため、教室外で食べる者が多いため残っていた者は少なかった。
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