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「お前みたいな奴でも、あいつがやられた事には変わりはないんだ!
出てこい、おまえら!」
リーダー格の男の合図と共にドアというドアから一斉に人が入って来た。遼は冷静にその人数を把握して呟いた。
「五十人か、よく集めたな」
「はん、怖じけづいたのか。もう土下座しても許さねえよ」
人数が増えたからか、男には余裕の色が伺えた。遼は呆れた表情を浮かべると、上を向いた。
「だ、そうだが?どうする?」
「な、なに言ってやがる。ここにはお前の仲間なんて「どうするもなにも、土下座なんてする気ないんだろ?」
急に聞こえた声に男達は慌てだし、遼はにやりと笑った。
「逆恨みで土下座なんて、恥ずかしいことをさせるわけいかないしな」
「とりあえず…」
『ザッ』
「『排除』する」
二階で待っていた四人は飛び降りると、遼を中心にして広がった。
「なっ、お、お前、一人で来たんじゃねえのかよ」
「来たさ、一人で。こいつらには『ストーカーを尾行しろ』と言っただけだ」
遼の言葉に頷きながら昴が後に続けた。
「そういうこと。尾行のつもりだろうけど、バレバレだからすぐに見つかった」
「素人風情が、真似をするから怪しくなるんだよ」
昴の笑い声に追いうちをかけるように荒が言うと、尾行組だった男が叫んだ。
「なにを「そろそろ始めないか。俺達は暇じゃないんだ」
遼は肩を鳴らしながら言った。
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