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「遼、学校には俺が説明しておく。それに、その状態で『あそこ』に行く気か?」
「…………」
(今日はたしか、生徒会に呼び出されていたな)
ぼんやりと遼が考えていると、その言葉で以前に起きた出来事も思い出した男達は、必死になって遼に休むようお願い(脅)した。
「駄目だ、駄目だ!遼、その状態は絶対に駄目だ!!」
「何を根拠に「昴の言う通りだな。確かに、この状態は駄目だ」
雷の言葉にカチンときた遼が言い返すが荒に言葉を遮られる。
「大丈夫だ」
「遼、せめて昴を剥がせるくらいに力があるならいいが、今回は自分で感じている以上に力が入っていないぞ」
「うっ……」
武に図星を指されると遼は言葉が詰まった。それに続くように昴と雷が口を出した。
「思い出してみろ。あの会長(変態)がお前の変化に気がつかないと思うか?」
「絶対に無理だな。変な所で勘が働くぞ」
「「確実に襲われる(ぞ・な)」」
「お前達は言えないぞ」
「とりあえず、前科がある奴には近づかないのが有効だ。だが、学校に行くと捕まるぞ。地獄耳だからな」
「どこからか現れていつの間にか生徒会室へ…」
「わかった、わかったから。休めばいいんだろ?」
まるで怪談ねように語る荒と武に嫌々ながらも宣言した。それを聞くと四人は安堵のため息を漏らした。
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