生徒会の日常(?)

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「しかし、美味いな。時守、今度から俺のために飯を作っ」 『ドガッ』 「御褒めいただき光栄だ。だが、それをお前に食う資格は無い」  男の言葉を遮るように、遼は笑顔で答えた。ついでに、男の頭を横から蹴り飛ばすと、地面にダイブした男の頭をさらになすりつけるように踏み付けた。 「おまっ…誰の頭を…」 「あと、あいつが馬鹿ならお前は阿呆だな。あ、自分の事が分からないようじゃ、何もかも駄目かぁ。なぁ、会・長?」 「うぐっ、口の中に…土が…」 「で、用事は何ですか?  まあ、どうせ溜め過ぎて手が出せなくなった仕事の後処理だろう?  なんで、俺がバ会長の仕事しなきゃいけないんだろうな?てか、なんでこんな役立たずが会長なんだろ?」  絶対零度の笑みを浮かべながら、遼は男こと会長の頭を踏み付けつづけた。 「と、時守…毒が漏れているぞ…。あと、俺が選ばれた時にお前達もいただろ…」 「はっ、そんなのサボったに決まってんだろ?  毎日毎日、誰かしら来て『私に入れてください』だの、『私に付いてください』だの、『応援演説出てください』だの。一々うるさいから、来た奴ら全員の秘密を見つけて校内中にばらまいてやったよ」  会長の言葉を鼻で笑いながら、遼は高々と言った。 「ど、どうりで楽に当選でき、た、わけか…」 「まさか、お前のようなサボり魔が会長になるとはな。計算外だったよ」  ぐりぐりと音を立てながら、遼に踏み付けられている会長は(行かなくて良かった…)と思っていた。
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