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「書記、見つけたぞ…」
「げっ、時守遼。と、いうことは…」
「捕獲しろ」
「ギャアアアァァァ!」
あの後、副会長を除く五人は昼休みと午後の授業を返上して書記を捜し回った。最終的には、授業の終わる10分前に空き教室の一つで女といちゃついている所を発見した。
一先ず、一緒にいた女を言いくるめて帰した後、五人によるリンチが始まった。
『ズルズル』
「「…………」」
「たくっ、なんでわざわざ午後の時間を返上して、おまえらを捕まえなくちゃいけないんだよ」
無事に二人を捕獲した五人は生徒会室へ向かっていた。捕まった二人は腕を縄で縛られ、会長は雷が、書記は昴が引きずっていた。
『ズルズル』
「「…………」」
「特に、書記。女といちゃついている暇があるんだったら仕事しろよ。八つ当たりを喰らうのは俺達なんだぞ」
「うふへぇ(うるせぇ)」
「そういえば、顔が腫れていたなぁ。今度逃げ出したら、今の顔を写真でばらまいてやるよ」
相手が話せないのを良いことに雷と昴は色々と愚痴を言いまくっていた。
「どんだけ、仕事を溜めているんだ…」
生徒会室についた五人はたまっている仕事の山を見て呆れて声が出なかった。
「俺は残業はしない主義だ。死ぬ気で働いてもらおうか?」
「「ふぁい(はい)」」
このあと、生徒会室からは仕事が終わるまで、会長と書記の悲鳴が聞こえ、校内中に響き渡っていた。
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