流石の僕もこんな超展開を黙認するほどできた人間じゃないね。

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存在自体が、明らかに異質過ぎる。今この巫女さんが「私は宇宙人です」とでも言ったら、僕は一切の迷いも持たずに信じてしまえるだろう。 同時に、先ほどから労働をやめかけていた脳から警告が発せられるのを感じた。理性ではなく本能の奥底から、目の前に佇む少女に対して警戒体制をとるように叫んでいた。 僕は思わず息を飲む。巫女さんの人間離れした風貌は、普段のテンションの僕ならば「可愛い!」だとか「萌え!」だとか叫んでいてもおかしくないほどのものだったのに、そんな思考に達することもなくただただ雰囲気に飲まれている。 しっかりと意識を保っていないと息をするのも忘れてしまいそうだ。 どのくらい経ったのか。不意に巫女さんが閉じていた口を開いた。 思わず身構える。 「君は、神様って信じる?」
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