序章 出会い

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「これも避けられるか!?」 男は空中から数本のナイフを放った。 「ガッ!!」 アクセルはそれにも難なく反応し、後ろに飛び退いてナイフを避けた。 「やるじゃないか」 「!?」 男はアクセルが避けるのを予測して、その後ろに回り込んでいた。アクセルはとっさに切り返そうとするが、男の動きの方が早く、首筋に手刀を打ち込まれた。 「グガァッ!!」 「まだだ」 さらに男は手を休める事なく、アクセルに強烈な蹴りを放った。首への一撃のせいで反応の遅れたアクセルは、直撃をくらい、壁際に置いてあった木箱の山の中まで弾き飛ばされた。 木箱が崩れ、被っていた埃が舞い上がった。 「やっぱりガキだな。この程度か」 男はゆっくりとアクセルに近づいて行く。 「確かにちょっとは強いみたいだ。だが、このオレ「黒豹のタクス」が相手じゃ話は別だ」 タクスはアクセルの目の前に立った。 「とどめだ」 タクスはナイフを振り上げた。 「ガァァッ!!」 「何っ!?」 タクスがナイフを振り上げた一瞬の出来事だった。気絶している、またはもう動けないと思われていたアクセルが、突然目を開き、タクスの手元目掛けて木片を投げつけたのだ。 木片は見事手元に命中。タクスの持っていたナイフが手から落ちた。 「ちっ……!! まだ動けたってのか!?」 タクスは手を抑えながら、アクセルと距離を取った。 「このガキ……想像以上に打たれ強い……!?」 タクスがアクセルから目を離した一瞬で、アクセルはタクスに詰め寄り、強烈な拳を顔面に叩き込んだ。 「ぐっ……!?」 タクスはバランスを崩しながらも、蹴りで反撃し、アクセルを弾き飛ばした。だがタクスも地面に叩きつけられた。 「ガキが……!!」 タクスはすぐに立ち上がった。アクセルもまた立ち上がり、タクスと対峙した。
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