第一章 驚愕

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「ここは……どこだ?」 アクセルは真っ暗な世界の中に立っていた。 「オレは確か……」 (ここは、お前の中さ) 突然、世界全体に声が響きわたった。 「誰だ!?」 (オレは……お前だ) 「何!?」 アクセルの目の前に、白い影が姿を現した。 (早く目覚めろ……オレをここから出してくれ) 白い影はそう言い残し、飛び立った。 「おい!! 待てよ!! お…… い……っ………はぁ、はぁ」 アクセルはベッドの上に横たわっていた。ぼやける視界の中でろうそくの火が揺らめくのが見える。 「ここは……いまのは夢か……」 「あら、目が覚めたのね」 扉がゆっくりと開き、部屋の中に少女が入って来た。 「ルナ……無事だったのか」 「えぇ、あなたよりわね」 ルナは、ベッドの横にあった椅子に腰掛けた。 「学校の時と、ずいぶん雰囲気が違うな」 学校での彼女の印象は、清楚で可憐。触れることを許されない高嶺の花。しかし、いま目の前にいるルナは、怪しい笑みを纏い、妖艶な美しさを醸し出している。 「転校生ですもの、大人しくしていませんと」 「ふーん……ところでここは何処なんだ? あの連中はどうなった?」 「……あなた、何も覚えていないの?」 ルナはアクセルの顔を困惑の表情で見つめた。 「どう言うことだよ?」 「そう……いいわ、話してあげる」 ルナは先程までの出来事を話し出した。
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