第一章 驚愕

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鐘の音がエリシオの街に響き渡る。時刻は夕方。夕焼けが街を包み込み、家路に急ぐ人々の足を速める。 鐘の音を聞いて、アクセルは目を覚ました。 「……もう夕方、か」 アクセルはゆっくりと起き上がって、窓を開けた。冷え始めた空気が眠気をとる。 「できれば今朝の事は、夢であって欲しいな」 「残念ながら……夢ではありません」 「!?」 アクセルが振り返ると、部屋の入り口に男が立っていた。 「誰だお前!?」 「勝手に入ってしまい申し訳ありません。私はルナ様より貴方の護衛を申し遣った者です。ベルとお呼びください」 「そういや、そんな事いってたな」 「これからは貴方の近くに控え護衛に当たります」 「そうか……わかったから、とりあえず出てってくれ」 「わかりました、失礼します」 男は部屋から出て行った。 「夢……じゃねぇんだな」 夜に変わろうとしている冷たい風が、アクセルの頬を撫でた。
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