忘れられない

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君と遊んだ場所、道、すべて忘れられない あの夏 隣から居なくなった 別れも言わずに… 『名前はすべて架空の人物です』 日付は8月15日 終戦記念日の事 自分には付き合っている 人が居る 名前は昊(そら)☀ 優しく、活発な女の子 今日も合う予定だった あの事が無ければ… 『んじゃいってきやーす』と いつもどうりに 家を出た 今日の昊😌どんな服を着ているんだろうかと 毎回考えながら歩く そうして居るうちに待ち合わせ場所についた 時計を見ると まだ11時 予定よりも30分早く着いた そわそわ しながら 待つ 時々吹く風が 頬をかする ところが 約束の時間になっても あらわれない 俺は、可笑しいと思い 電話した プルプル~プルプルコールばかりで なかなかでない やな予感がする 30秒後 『ただ今電話に出れません』と流れた 急いで 昊の家に行く ハァー ハァーと息切れした呼吸を整えチャイムを鳴らす すると お母さんが出できた 『内匠君…』 お母さんは泣いていた 『どうしたんですか?昊は居ますか』 『実は昊ひき逃げ交通事故に遭ってしまったの』 俺の心が揺れる 『大丈夫…何ですか?』 震える唇で聞く 『それが…全身を強くうっていて意識不明の重体なの』 『呼吸は微かにしているんだけど危ないって…』 俺は住所を教えてもらいそこにいった 病院の三階にある 304号室 病室は個室で そこには 痛々しい姿が 『昊』 震える声で呼んだ 『…』 返事は無い 俺は静かに眠る 昊の横に座って震える手で触った まだ温かい それだけでも 嬉しかった 数日経っても意識は戻らない 段々 焦ってきた 俺は死なないようにと毎日祈り続けた いまの自分にはそれしか出来ないのが 腹立たしいし悔しい だが、そんな願いも通じず入院してから5日後の8月15日の夕方事態は急変し一時間後昊は星になった 俺はもう二度と覚まさない昊をみながらその場に泣き崩れた 泣く声が 部屋に響き渡る そして 冷たい昊の唇に有り難うとサヨナラの思いを込めて合わせる その一週間後 犯人は捕まった また一人犠牲者を出して
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