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私はしばらくそわそわと落ち着きのない動きをしていたが、このままじゃ拉致があかないと意を決してドアを開けた。
途端、笑い声が止み友輝や楓と視線が合う。
「あ…。えっ…と」
どう切り出せばいいかと私がしどろもどろになっていると、不意に友輝が私の前まで寄ってきた。
「ごめんなさい…」
「へっ…?」
突然の謝罪。
謝ろうとしていたのに逆に謝られてしまって私は思わずポカンとしてしまった。
呆けたまま何も言わない私を見てまだ怒ってるように感じたのか、弟は眉を下げたままこちらを見つめる。
「…お姉ちゃん?友輝が謝ってるのに何も言わないつもり?」
友輝の横から同じ目線で私を見上げるように楓が言った。
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