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「ちょっと待ってください。何で起こるって断言できるんですか?」
「そんなの簡単です。お嬢様はさっき、”唄う女の子”を見たとおっしゃいました。それだけで理由は十分だと思うのですが」
意味がわからない。何だろう、”唄う女の子”とは悪い出来事が起こる前触れ、疫病神みたいな存在なのだろうか。
とにかく、正真正銘何も知らない私に、その理由は意味不明すぎた。
私の薄い反応に、蒼火さんは台本に書かれた台詞を朗読するように、詳しく説明し始める。
「お嬢様は女の子を見た時点で、お友達に会えない悪い夢に捕まってしまったのです。
夢の中なら不思議な事が起きても何の不思議もないでしょう?悪夢で悪い出来事が起きてもそれは同じです。
そして目が覚めるには、謎を解くしかない。それがお嬢様にとっての勝利にも繋がる、という事です」
ようするに、今から推理ゲームを行うから、私にはプレイヤーとしてゲームに参加してもらうという事か。
そして、勝利すれば、おそらくだけど前の生活に戻っていい権利を貰える。
でも、さっきの説明の内に、気になる言葉があった。
「お友達に会えない悪い夢を見てる、って事は……」
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