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図星のあまり思わず唇を噛んだ。そんな様子を蒼火さんは笑って見ている。
「続けるわね。館の中はどこをうろついても問題はないわ。でも、館の外に出る事は不可能。玄関口は鍵が閉めてあるから、窓から以外出ようにも出れないけど」
「電話は使えるんですか?」
「べつに使えるけど、ゲーム中、この館に電話はないわ。まあ、お嬢様の携帯があるから使えはするけど、それで夏宮緋凪ちゃんに真相を教えてもらうつもり?」
言外に教えてもらわなきゃ謎を解けないのか、と言われたような気がしてついうぅと威嚇するように唸ってしまう。
子犬みたいで可愛いわ、という言葉を余計なお世話ですと言って返して、私は決意する。
このゲーム中、携帯はぜっっっったい使わないようにしようと。
携帯の電源をオフにしつつ、私は気になる点を訊く。
「質問です。館に出れない事で、私がゲームにおいて不利なる事は、確実にないですか?」
「ないわ。そもそも鍵をかけるのは、お嬢様が逃げないようにするためと、第三者を入れないようにするためだし」
そうですか、と私は相槌を打つ。
「以上でルール説明は終わりだけど、何か訊きたい事はある?」
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