第一取引

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黒い服を着たあいつは言った。 「起きてるかい?例のアレ届けに来たんだけど、起きてるかい?来たんだけど起きてるかい?」 もう話し方からおかしい。というよりなんかしつこい。 「ちゃんとしたものなんだろうな?」 俺はあえてスルーする。 するとあいつは鼻眼鏡をくいっと押し上げて、キメ台詞を言った。 「当たり前だろ。ボクは宇宙の果てから起きてるかい?」 台無しである。 何が何でも「起きてるかい?」と言いたいらしい。
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