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今になって思えば…あの時あの帰って行く道なり、仁菜子が何度も何度もこっちを振り返っていたのは、何かを企んでいるに違いない河田に不信を抱き、逆に何の不信も抱かずに話していた紗耶を心配してくれていたからだった。
それは、かなり後になってから知ることとなる。
仁菜子が帰った後に、七海と河田がポツンと残る。
………。
河田は、今月からうちの病棟に廻って来た研修医の1人。
特に興味もなく、水嶋ヒロの様な魅力的な男性でも全くなく、とりわけ特徴も感じなかったために、そういえば研修医が今月から来てたなくらいの存在感だった。
ただ、何故か話は弾んだ。
夜中に何をやっているんだろう。
そう思いながらも、話は続いた。
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