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書き始めて三分。
題名と名前を書いて、いざ本文というところで、くしゃみで文字が思い切りずれた。
「・・・・・」
ため息をついてシャーペンを置くと、消しゴムがないことに気づく。
ペンケースの中をさがしてもない。
そういえばヤケ酒のときに彼からもらったものを全て処分しようと鞄やらなにやらをぶちまけたっけ。
重い腰を上げて手当たりしだい消しゴムをさがす。
五分経過。
ない。
自分が持っている消しゴムがあれしかない以上、
探し出すまではレポートが進まない。
「あぁ…こんな時に消しゴムが喋ってくれたら…」
ブツブツと呟いてきながら消しゴムを探し続ける。
そして三十分経過しようとした時、あたしは何を思ったのか誰も居ないはずのワンルームで声を上げた。
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