第二章

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  「社君、コイツらを粒子レベルまで細切れにしてやったら、雨宮親衛隊長もきっと心を開いてくれる筈です。間違いありません」 「ホントか!? 俺、黎司のこと助けてあげられるのかっ!?」 「ええ、ええ。雨宮親衛隊長もきっと喜ぶでしょう。だから僕達は、雨宮親衛隊長を救う為に彼らを成敗しなければなりません」 「分かった! 俺黎司の為なら喧嘩だってやってやるよ!」  ……さっき会ったばかりだというのに、社君は随分と雨宮親衛隊長のことが気に入ったらしい。友達になりたくて仕方がないのは十分伝わったけど、まさか社君、雨宮親衛隊長に気があるんじゃなかろうか。  単純鈍感転入生×ツンデレ親衛隊長とか、何となくこう、受けが攻めを嫌っている状態からスタートするのが好きなんです。いわゆる鉄板である。嫌いだった筈なのに……! みたいな受けの子が胸中を渦巻く葛藤に苦しむ姿がたまらんのです。誰だ性格悪いって言ったの。ぶん殴ってやるから名乗りでなさい。 「あれー? 二人でこそこそ何話してんのさー」 「残念だけど助けは来ないんじゃないかな? だって藍染院と黒瀬帰しちゃったのは二人なわけだし、ここめったに人来ないしー」 「だーいじょーぶだって! オレらマジテクニシャンじゃけん。のう?」 「ギャハハ! 何語だよそれ、チョーウケるんですけど」  
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