第二章

43/70

2437人が本棚に入れています
本棚に追加
/220ページ
   いざ、救いようのない馬鹿どもに罪と罰を。マジ神罰下してやるし。    ★ ★ ★   《Another Scene》  ──ぶっちゃけ、ぶっちゃけ自分はイケてると思う。断じてナルシストではない。自身を客観的に考察した結果、イケてる以外に言葉が出てこなかっただけだ。てか、ぶっちゃけ俺がイケてなかったら世界ヤバくね? イケてる人間なんていなくね?  例えば、神薙木帝という男は自身の価値を客観的に理解している。だから彼が自分はナルシストではないと主張するのは、自身の価値を様々な角度からじっくり吟味した結果それが一般基準値を大幅に上回っていた為、イケてると形容した所でそれは自意識過剰ではなく、純然たる事実であるからだ。要するにイケてるもんはイケてる。ナルシストだと騒がれた所で、神薙木帝という男は弱者の戯れ言に耳を傾けたりはしないのである。  神薙木帝がいかにイケてる人間であるかはちょっと筆舌に尽くしがたい(決して貶しているわけではない)為、とりあえずイケてると形容する。なお、このイケてるは財産的、顔面的、頭脳的の三本柱で成り立っているとする。  そんなイケてる彼は今、かつてない程思い悩んでいた。   帝は基本的にイケてたから、あまり思い悩んだ経験すらない。というわけで非常に貴重な帝の苦悩である。プレミア間違いなし。  
/220ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2437人が本棚に入れています
本棚に追加