第零章

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  「もう、いいから。ヒロも僕を好きでいてくれたって分かって、スゴく嬉しいんだ」 「俺だって! お前があんな奴とって考えるだけで夜も眠れなかったんだぜ? ははっ、我ながら女々しいな。でも……これでおあいこだな」 「……うん。おあいこだ。ねぇ。……好きだよ」 「……俺もだよっ! くそっ!」 「……おい。貴様ら二人とも地獄を見せてやろうか」  遂に朔夜がキレた。でも僕はそれを許さない。今一番イイ所でしょうが!  会話に描写も挟まず僕は何をしていたのかと言うと、間違いなく部屋の隅で悶えていた。よだれどころの騒ぎじゃない。生まれてきてよかった。神に感謝。まず幼馴染み設定からおいし過ぎるわけで。イイ物見せて頂きました。 「さて、邪魔者はさっさと退散しましょう」 「俺達が悪者みたくなっているわけだが。コイツらの処分はどうする?」 「僕は十分満足出来たので別に悪者だろうが構いません。処分はいいんじゃないですか? 本人達幸せそうですし」  抱き締め合っている馬鹿が二人に呆然としている大男が四人。呆れて肩を竦めている朔夜が一人に脳内薔薇色の僕が一人。  こんなことが日常茶飯事と言っても過言ではない私立聖漣学園で、僕は今日も細々と腐男子ライフをエンジョイしています。以上、現場から腐男子がお送りしました。  ──腐的学園スペクタクル!  
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