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「いかにも! 僕はこの学園のせーとかいふくかいちょーなのだ!」
「副会長と僕は転入生であるあなたの案内係を仰せつかっているんです。僕は風紀副委員長の一条湊。そしてこちらが生徒会副会長の南悠歩先輩」
「そうだった……んですか。わざわざありがと……うございます」
すんごい喋り難そう。そんな所も王道でいいんだけども。でもそれだと生徒会(副会長以外)と接触するにしても勝手が悪そうだ。
「敬語、慣れていないのでしたら無理に使おうとしない方がいいんじゃありませんか? 何だか不自然で逆に気になります」
「みなとの言う通りだぞ。君の敬語は何だか舌を噛みそうで危なっかしいんだぞ!」
「うへー、やっぱ分かっちゃうかなぁ……。叔父さんから真面目キャラでって言われてたのに、早速バレちゃった」
恥ずかしそうに頬を掻く転入生君。控えめな鼻に淡い桃色の唇はにっこりと人好きしそうな笑みを湛えている。眼鏡で分からないけど、きっと目は零れ落ちそうな程大きいのだろう。
僕は内心、飛び上がって喜んでいた。
「では、改めて。──聖漣へようこそ社君。生徒を代表して、あなたを歓迎します」
ようこそ。そして僕に限り無い萌えをば!
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