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相変わらず止まない罵詈雑言は、社君が黒瀬君にあーんしてあげた頃から激しくなった。無視を決め込んでの穏やか(?)な食事中、唐突に、罵詈雑言の嵐が止んだ。朔夜と僕ははっとして顔を上げたが、目の前の二人は気付いていないみたい。黒瀬君まだ赤いし。そして一瞬の間をおいて、
ギャアアアアアアア!
先程の悲鳴に濁点を付けただけなのだが、おかしいな。途端に断末魔である。凄まじい地響き。デーモンだとかそれに準ずる何かが召喚されそうな勢いである。ついに来たのか。
「新生徒会の皆様だっ! どうして皆様揃ってここに!?」
「今なら死んでも悔いはない!」
「眼福過ぎて目から駱駝出た!」
だから最後の奴の身にいったい何があったの。
どうやら、いよいよ生徒会のお出ましらしかった。
「……来たな」
「……来ましたね」
予めこうなるであろうことを予想していた僕と、僕に言い聞かされて丸め込まれてしまった朔夜は入口付近に群がって行く生徒達の様子を遠目に眺めていた。こっそり朔夜の携帯電話でカメラのムービーモードを起動させておく。
「あ? 来たって何が……」
「新生徒会だ。驚いたな。ここまで湊の予想が的中するとは」
預言者一条君。二人も僕みたいに腐れば、こんな預言朝飯前だよ。王道的に考えるんだ。全てはOKです。
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