第一章

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   とりあえず、王道的に考えた場合の一連の流れを説明させて頂こう。  まず、昼に仲良くなった(笑みの虚像云々の件は残念ながら見ることは叶わなかったが、まぁ良しとする)副会長が社君を発見。そのまま名前を呼び捨てしながら接近を図る。副会長が警戒心を解いている姿を生徒会の面々は不思議がって、相手はどんな奴か確認する為に接近。そして何様俺様会長様が「何だ、随分と毛色が以下略」みたいな軽口で、ばっちり変装でキメている社君を貶す。副会長は会長が社君の魅力に気付いていないことに安心する。が、社君、何様俺様会長様に噛み付く。会長様、惚れる。「お前、俺様のモノになれ」って言う。ちゅーする。観衆ワー。大食堂ドカーン。めでたしめでたし。  ……よだれが。誰か僕の動悸をどうにかして下さい。どうにかなっちゃいそうれふ。失礼、かみまみた。 「あーやとー! みーなとー!」  動悸は治まったみたいです。王道副会長終了のお知らせ。もうやだこの副会長。誰か王道連れてこい。  もうね、何と言うかね。社君を呼び捨てにしたのは百点満点あげちゃう。けど僕の名前を呼んでしまったことでマイナス百万点くらい。何で社君の名前で終わらなかった。遺憾である。王道もっと頑張れよ! 副会長なんかに負けてんじゃねーよ!  
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