2436人が本棚に入れています
本棚に追加
/220ページ
「かっ、会長様が! 会長様があんなのとっ!」
「許せない! よりによってあんな人間かどうかも危うい奴なんかと!」
「怒り心頭過ぎて口からエクトプラズム状の何かが……」
最後の奴死にかけてるけど大丈夫か。目からシリーズではなくなったらしい。どっちでもいいけど。
「貴様は運が良いな。喜ぶといい。この俺のキスだ。そんじょそこらの国宝なんかよりは価値があるぞ」
何様のつもりだよ。だがそこがイイんだOK。
「この野郎……っ!」
会長の言葉で我に返ったらしく、拳を握り締めて会長に殴りかかろうとする社君の腕をそっと掴む。いつの間にか副会長を引き剥がしていたらしく、副会長は社君が座っていた席に座らされて大人しくしていた。
「湊っ、邪魔すんなっ!」
「少し落ち着いて下さい。これ以上騒ぎを大きくするのは得策とは言えません」
ほら、子羊達ギャーギャー言ってるじゃん。会長を殴ったりしたら嫌がらせ程度じゃ済まなくなるぞ。
「ふん、何だ貴様は。邪魔をするのか」
てめぇもだよボケが。僕は王道が主食だから社君とイチャついて貰うのは大いに結構だが、社君が明日殺されたりしたらどうすんのさ。これ以上子羊達を煽るんじゃない。
思うんだけど、会長を身ぐるみ剥いで子羊の群れに放り込んだら子羊達が狼になってこの場も沈静化されて、僕はおいしい思いが出来るし完璧じゃないのか。
最初のコメントを投稿しよう!