第二章

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   ニヤリ、と雨宮親衛隊長。そして続ける。 「いやあ、大した話じゃないんだけどねぇ? 一条湊と君と僕、三人だけでお話したいんだけどなぁなんて」 「ん、分かった。じゃあアキと朔夜は先に帰っててくれ」 「おい、絢斗!」 「何だよアキ、そんな怖い顔して。せっかくここまで来てくれたんだし、話くらいならいいじゃん別に」 「そりゃあまぁ、そうだけどよ。だけど……」 「だーいじょぶだって! 俺、コイツらとも友達になりてーもん!」 「友達にはなりたくないけど、そういうわけだからぁ、部外者はとっとと立ち去ってくれないかなぁ?」 「……チッ。おいコラ一条! テメェ絢斗に怪我させたら承知しねぇからな!」  諦めんなよ! どうして諦めるんだそこで!  どうして雨宮親衛隊長ではなく僕を承知しないのかは甚だ疑問だが、黒瀬君と朔夜は僕と社君を残して秘密の花園を後にしてしまった。何でだよ。朔夜さんあなた風紀委員長でしょうが。目の前でまさに風紀がねじ曲げられようとしているのにどうして見逃しちゃうわけなんですか。  無言で立ち去ってしまった朔夜を心底恨みつつ、僕は小さな脳ミソをフル回転させてこの絶体絶命的窮地をどう切り抜けるか考える。そこ、無駄とか言わない!  
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