第二章

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  「……なぁ、湊。黎ちゃんって多分黎司のことだよな?」 「文脈的に雨宮親衛隊長で間違いないでしょうね」 「コイツら今、輪姦って……!」  そうとうご立腹みたい。何かこう、オーラって言うのかな。社君が纏う何かが一気に膨れ上がった。カカロット症候群ですね、分かります。駄目だ、シリアスが続けられない。  ……ん? ちょっと待て。何で社君は男が男を襲うという異常事態を華麗にスルーしているわけなんですか。 「アキに教えてもらった。ここではそういうことが普通だから気をつけろって」  黒瀬君グッジョブ。寮できちんとこの学園の異常について社君に話しておいてくれたらしい。  あ、じゃあもしかしたら昨日二人は寮で、 「この学園では男が男を襲うなんて日常茶飯事だ。絢斗も注意しろよ?」 「俺? 俺は大丈夫だろ。外見こんなだし。俺を襲う物好きなんていねーよ」 「いるぜ、目の前に」 「え? アキ? ちょっ、何して……っ!」 「この学園がどんなに危険か……俺が教えてやるよ。身体で、な」  みたいな展開がうわあああん!見たい! 超見たいそれ! ハンディカム持って押し掛けたい! 超高画質で録画したい! 誰かブルーレイで永久保存しろ!  ……失礼、少々取り乱した。  
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