俺の受難と間違い電話

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「え~…今日の運勢最悪かよ…」 ファッション誌片手に、俺はソファーの上でうなだれた。 いや、占いなんて信じるタチじゃないんだけどね。 昨日、やっと手に入れたと思った彼女が目の前で前の夫と抱き合い復縁してしまった。 よりによって弟の妻に恋してしまっている俺は、義理の妹に似ているという理由で彼女を口説き落とした。 ……その罰かな…。 何があっても弟だけを信じ愛しぬく義妹に、今まで出会ったどの女とも違うものを感じてしまったんだ。 「はぁ…遊里…」 義妹の遊里の名を呼ぶと自然と体が熱くなる。 叶わぬ恋なのに。 俺は何故こんなに遊里の事が好きなんだろう。 考えながら。 俺はゆっくり眠りに落ちていった。 俺の名前は結城朔。 今年37にもなった…。 世の中じゃオジサンの部類に入るんだろうが、自他共に認める美形の俺にそれは関係ない。 「何歳に見える?」と聞くと「24くらい」と自信満々にみんなが答えるのが良い証拠だろう。 我が家はビルを多数所有する資産家で、俺も近々家を継ぐ。 弟の海斗は兄さんには向いてるよと言うが自分では正直資産家の自分が想像つかない。 好きな女も手に入れられない俺が継ぐなんて…会社潰さないと良いけど。
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