俺の受難と間違い電話

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元々好奇心旺盛な俺が一回そう思ってしまえば後は好奇心に従うだけ。 ブランドもののスーツに身を包み、髪型などを整えていく。 〇〇ホテルなんて結婚式の演出とかが凄いって有名なホテルだ。 そこにエリート風の男を指名という事は…。 結婚相手に逃げられたか。 それとも見栄えの良い男を連れて新郎新婦にでも自慢したいのか。 …どっちにしても面白そうな香りがするな。 シュ。 最後にネクタイを締め、俺は鏡の前で腕を組んだ。 「…完璧だな。」 カチャ。 …眼鏡はホテルでかけるか。 何故都合良く眼鏡があるかと言えば、弟の海斗が目が悪いからだ。 昔から目が悪かった海斗が忘れていった眼鏡…ちょっと借りるぞ。 どこからどう見てもエリートだ。 鏡に向かって頭の良さそうな笑みを浮かべ、約束の時間の一時間前になってようやく俺は家を出た。 途中花屋により、バラの花を一輪買って。 「ここか…」 見上げたホテルは外見からも格式の高さを感じさせる。 胸ポケットから眼鏡を取り出しゆっくりと装着した。 「うわ…度きついな…。」 一瞬クラッとしつつも、俺はバラの花を胸ポケットに挿す。 「行きますか!」 好奇心で高鳴る胸を抑え、ゆっくりと足を踏み出した。
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