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見渡す限りの田園。
きっと誰もが街ではなく村と呼ぶ、そんな田舎に住む少女がいました。
「何で私の取り分が一番少ないだ!納得いかねぇだ母っちゃ!」
「何を言っているのヤマデレラ。あなたが一番年下でしょう。」
ヤマデレラの不満はもっともでした。彼女の家族でお金を稼いでいるのはヤマデレラ一人。病気で働けない父に代わって、近所の農家の手伝いを頑張っていました。
しかし、腹違いの3人の姉がおり、上から順番にお小遣いを分けていくとヤマデレラが一番少なくなるのです。
ヤマデレラの実の母が亡くなり、父が再婚した新しい母は、自分の実の娘3人にはとても甘いのでした。
「母さんを責めないでヤマデレラ。私達も辛いのよ。」
「そうよチビデレラ。私達はお金持ちの男性を探すので忙しいのよ。」
「そうよプチゴリラ。こんな田舎じゃ大変な作業なのよ。」
姉達は、それはそれは意地が悪かったのです。
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