:あ る じ:

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「お昼ご飯何がいい?」 「……わかんない。」 「そうか。なら適当に作るよ。」 どうやら、何が好きなのかも忘れてしまったみたいだ。 冷蔵庫を開けて今あるものを見てみる。 玉ねぎ…卵…ケッチャップ…鶏肉… オムライスにしよう。 小さい頃大好きだったオムライス。 作り始めて30分程で出来た。 「牙玖、おいで。できたよ。」 少し嬉しそうな顔で走り寄って………来れなかった。 「…ぅ…痛ぁ…い…ッ」 そう、転んだのだ。 しかもド派手に。 フローリングに顔から突っ込んでしまった。 「大丈夫か?」 座り込んで泣きじゃくる牙玖の頭を撫でると胸元にもたれてきた。 「…ック……ッ…ん……」 か、可愛いっ//
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