時代の風

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「激しい雨」  平成十九年 十二月十二日(水)     激しい雨が降る 僕は 壊れそうだ 外灯の下 君を ぐっと 抱きしめれば 振るえる君の肩 雨は たたきつける  二人は ただ 闇の 冷たさに 耐えてる 二人の 想い出には ほのかに 苦い思い 甘い追憶には 雨は 容赦などない 君を たぐりよせて そっと くちづける 街の吹き溜まり 野良犬のような 二人 ああ神よ 何故僕は ここにいるのだろう ここで二人 泣いて 明日はあるのか ああ神よ 何故ふたりは 出会って 暮らしたんだろう 雨は ただ激しく 二人は涙にむせぶ 激しい雨が降る 君は 身を震わし 僕に 訴える 何で こうなったの 振るえる君の 手を 僕は ただ 握りしめる 二人の想いは 闇の 冷たさに溶けてく 僕らは 夢があった 結ばれると 信じてた 夢のような 暮らし 雨は たたきつける 僕は 無邪気だった 君に 出会うまでは 街の灯は 消えて 天を 仰ぐ 僕 ああ神よ 何故 世の中は こんなに 狂ってんだろう 僕は 夢を 信じ 生きてきたのに ああ神よ 人の世は 僕らの 未来を 切り捨てるの 雨は ただ 激しく 僕らは固く 抱き合う 天国の階段を 一歩ずつ登る 君を かばいながら 二人励ましあって 天国の門は 開いているだろうか 足を滑らすな あともどりは しない 天国の階段を 全力で登る せめて 君だけでも 先に 行けよと 僕は 祈ってる 希望の明日を 夢をあきらめるな 楽園は 近い 希望はまだある 生きてる限り せめて 君だけでも 幸せになれよと 夢を あきらめるな 楽園は 近い 激しい雨に 真っ向から 挑む ラララララララララ 
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