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「ぎゃー!!ちょっとどこ触ってんのよ!」
「うっせーよ!!大人しくしやがれっ!」
黒猫を抱え、圭は家路を急ぐ。
「オメェはいいよな。何喋ったって、周りには鳴き声にしか聞こえねぇんだから。俺なんか、『一人で大声出してる、猫が友達のイタイ子』だぞ!」
そう言って猫を抱く力を強める。
「お隣りの高木さんも俺を見る目が変わりやがったし」
そうなのだ。先ほどの会話が人間同士なら何も問題はない。
が!実際に会話をしているのが一人と一匹で、しかも猫の方が周りには鳴き声にしか聞こえていないというのが、『中村さんちの圭君は変わった子☆』に拍車をかけるのであった。
この一人と一匹は一体……
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