一件目

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「な…。やめてくれ…。私が何をしたというんだっ?」 大西は暗い路地で、じりじりと迫りくる影に向かって叫んでいる。 影は少しずつ大西に近づいていき、数メートルの距離でピタリと止まった。 「助けてくれ。な。金ならいくらでも出してやる! いくらならいい?言ってぐれ」 必死に交渉するが、 大西の言葉は相手にはされていない。 無視するかのように、 小さな銃口が大西の額に向けられる。
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