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「ねーマキちゃん?アタシ久しぶりにカニ食べたい☆今日はカニにしよ♪」
まんまるにした目を
ギュっとつぶると
パチパチと瞬きをして
マキちゃんは深呼吸をした。
「お嬢様?ごめんなさい。しばらく献立は私が決めるようになってまして…今日もこれから買い物に行くんですが…」
「これから行くならいーぢゃない。カニってスーパーでも売ってるでしょ?」
「そ、そーではなくて…あの、その…お金が…」
困りに困り果てた感じの
マキちゃんがさらに
困った表情で
口ごもった。
「え?なに?聞こえない、お金がなに?」
目をつむって
うんとうなずくと、
意を決したような顔で、
「お金がないんです!だからしばらくは贅沢できないんです!」
…お金が…
ない???
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