5367人が本棚に入れています
本棚に追加
教室のドアを開けると、一斉にみんながこっちを見た。
「あ……秋山~!!」
クラスの奴らはみんなこっちに駆け寄ってきた。
「大丈夫? みんな心配してたんだよー!」
「てゆーか痩せてない? ちゃんと食べてる?」
「早く元気になってね!」
みんな口々に声をかけてくれている。
「うん。ありがと」
苦笑いして、自分の席を探す。
「優基」
声のしたほうを見ると、タクが座っていた。
「お前の席こっちだぜ」
「タク……」
「ホラ、来いよ」
「……サンキュ」
タクは何も聞かないでいてくれた。
僕はそのほうが、気が楽だった。
最初のコメントを投稿しよう!