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居酒屋に着いたときには、息も上がり真剣にきつかった。
ゼーゼー言いながら入口を開け、座敷に向かう。
中からは楽しそうな声が聞こえてくる。
襖を開けると、僕が入ってきたことにも気づかないくらい、みんな酔っていた。
キョロキョロとナオを探す。
すると、ナオは中村と先輩に囲まれ、顔を赤くして座っていた。
「あのバカ……」
ため息をついて、ナオに向かって歩く。
すると、ナオが気づいて、
「あー! 優くんらぁ!」
パァッと笑顔になる。
「ちょっと来いよ!」
「秋山ー! お前、遅刻だろー!」
目が完全に座っている先輩たちが交互に文句を言う。
「すいません。ほら、ナオ」
僕は軽く謝り、ナオの腕を引いた。
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